編纂後記(非公式メモ)


本資料集は、被調査者Aの端末および関係機関から収集された断片を、時系列に並べ替えたものである。

少なくとも、以下の点だけはほぼ確実だと判断される。


「亜真実」名義のメールは、単なる金銭詐取スパムとして始まっているように見える。


しかし三通目以降、「誰が書いているのか」が不明瞭になり、受信者側の環境や名前に干渉している形跡がある。


最終的に、「差出人」と「受信者」の境界がUIレベルで塗り替えられている。


この資料を読んでいる者が、すでに「事案 26-014」の受信者リストに含まれているかどうかは、現時点では確認不能である。

ただし、参考までに記す。


本ファイルを開いた一部閲覧端末で、以下の現象が報告されている。


閲覧終了時、「新規メール作成」画面が自動起動する。


差出人欄には閲覧者自身の名前。


宛先欄は空白。


件名には、次の文字列があらかじめ入力されている。



「あなたはまだ読んでますか」



本文は空白だが、閲覧者が文字入力しない場合でも、まれに画面右上に一瞬だけこう表示されるという。



「新たな読者を確認しました」

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