熱盛!女神に騙され、残念な仲間たちと借金を抱えた俺はもう、ダメかも知れない!(借金返済ファンタジー)

空飛ぶチキンと愉快な仲間達

プロローグ


俺の名前は田中悠人(16)



高校二年生という名の、自室という名の聖域に引きこもるプロの警備員だ。



勘違いするな、人間不信じゃない。



現実(リアル)という、自由度だけ無駄に高いストーリー皆無のクソゲーに飽きただけだ。



もしここが、美少女勇者やロリっ娘メイジが標準実装されたファンタジー世界なら、俺だって全力でヒャハーしながら生き抜く自信がある。



そんな俺が、ネットの海で見つけたのは一連のバナー広告。



『今からでも間に合う、異世界ライフ!』


『美少女とあんな事やこんな事も……!?』


『今ならコミコミ価格0円! 担当:女神アリ

ス』



「……出たよ。ワンクリック詐欺」



中坊の頃ならビビって泣いていただろう。



今や俺のネットリテラシーは鋼鉄だ。「はいはい、ブラウザバック」……。



―― いや、待て。



万が一ってこともある。



「美少女ハーレム」という単語が、俺の脳内のむふふな部分を激しくノックした。



ポチッ。



『女神アリスの異世界招待! 条件クリアで転生決定っ☆』



【一】異世界で大暴れしたい!


【二】ファンタジー知識は誰にも負けない!


【三】今の世界に未練ナシ!




「……なるほど。問題ないな」



一と二は当然。三だって余裕だ。



両親には申し訳ないが、間違っているのは俺じゃない。このクソッタレな世界だ。



チャンスがあるなら、俺は迷わずこの現実(クソゲー)をログアウトする。



「お遊びに付き合ってやるよ」



『同意する』を、力強くクリック。



その瞬間。



部屋が凍りつき、視界が焼き切れるほどの閃光に包まれた。



「……え、マジ……?」



消える指先の感覚。重力からの解放。



あぁ、これ、本物だったのか……?



期待。興奮。そして一抹の不安。



俺の意識は、マシュマロのように白光の中へ溶けていった。


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