第二話 神隠し
「それじゃあ、ホームルームを始める。」
今日は楽しみな日だ。なんせ学校側の都合で授業数が四限!あっという間に一日をすぎるからだ。そう言う期待を裏切るかのように先生が告げる
「これから、お前らは人質だ。」
は?いみがわからない。一瞬で空気が凍りついた。
「何言ってんですか笑、かんたっちー!!」
そう言ったのはクラスでの中心人物である一条 桜。
「お前たちだけじゃない。他クラスも同様にこの高校ごと人質なんだ。」
「じゃあさ、どういうことで人質なんだ?誰かに脅されているのか?それとも誰かの悪戯ですか?笑笑」
そうからかいながらも冷静に話を進めようとしているのはクラスの中で1番頭の良い大泉 健太。彼は頭が良いくせにすぐ煽るからクラスでは少し浮いている。この前も
「テストの順位はどうだった?」
と聞いた女子生徒に対して健太はこう返した。
「今回のテストは少し難しかったからねー多分。君ほどじゃないよ。まぁ、君みたいな人に順位で負けたら学年一位の名が廃るんで、勝ってるとしか思えないけど。」
「そ、そうだよね。健太くんにとっては愚問だったなごめんね。」
「別に謝らなくていいよ。俺は一回でも謝罪を要求したかな?」
こんな会話をしていた。普通に考えれば嫌われてもおかしくない。ただ嫌われると言うよりも好かれるの方が多い。いい容姿とコミュ力が彼の最大の力だからだ。僕はそれが非常にもったいなく、嫉妬までしている。
「イタズラなわけないだろう。先生もよくわかってないんだ。でも、少し前から校長が失踪していて、代理として何故か黒人の自衛官がついた。」
そう、健太の質問に対して冷静に返したが、やっぱり意味がわからない。その話は初耳だし、僕は神隠しを信じてない。神隠しはよくパラレルワールドに行ったやら、神に攫われたやらよく言うものだ。僕はただ単に死んだ遺体が見つからない遠いところで腐敗して見つからないだけだろうと考えている。校長もそうだ。もう手遅れなのかもしれない。そう思った僕は一つ質問してみた。
「先生、ぼくはその話を初めて耳にしました。校長が失踪したのはいつ頃なんですか?」
「実は五日前ほどなんだ。」
「なるほど!ありがとうございました!」
まぁ、腐敗するのにはやすぎる時間だし、かといって、今から探すにしても遅すぎる時間だしで、どっちにしろ校長は死んでるだろうな。
「それじゃ黒人の自衛官とは?」
「なんか、教頭が代理で任せたらしい。日本語も上手で、任せられると。」
「ところで校長の捜索届は出されたのですか?」
そう僕が質問すると先生はいう。
「出そうとしたが、教頭が取り下げた。」
その一言にクラス皆は息を呑んだ。
「それじゃ教頭が校長をやったんじゃない?」
そうやってみんなが教頭を疑うが、僕は疑っていない。
「それはないと思うよ。」
「は?なんでよ?教頭が絶対怪しいじゃん!」
「僕は論理的に考えて発言してるんだよ。よく考えてみてよ!事件を起こすのに至って一番得をするのは?」
「そりゃ犯人でしょうよ。出なきゃ時間を起こす意味がない。」
「そう、犯人が一番得をする。じゃあ教頭からしたら校長がいなくなることで得をする行為とは?」
「それは、校長へとランクアップ?」
「そうだ。でも校長は教頭の命令で黒人の自衛官へとなった。教頭は一切得をしていない。それに、もう一つの根拠がある。」
「その根拠とはなんだ?」
「それはわざわざ取り下げるのがおかしい。事件だとするとわざわざそんな怪しまれるような行動は起こすかな?」
「たしかにな、」
と、クラスが思うところで一人の生徒が僕に反論する。健太だ。
「いやまて、その推理はいい線を言ってると思うが、まだ足りない可能性を見出せていない。それは、教頭が快楽殺人鬼だった場合だ。快楽殺人だと、得をしなくても[殺す]と言う衝動に駆られて殺害するケースの方が珍しくない。それに、怪しまれるような行動をとることで快感を得てるのかもしれない。」
僕は頭をよく使った。刺したら一つの可能性を考えた。
「二重人格...?」
「そう、やはり校長失踪事件は教頭の二重人格が要因にあると僕も思うよ。」
「確かにそれなら説明がつく。」
「いや、もしかしたら教頭が脅されてそう言うように指示されてるかもしれない。この推理までもが計算済みかのように。つまり、この校長失踪事件はあらゆる可能性がまだ考えられるんだ。だから、これから、質問してこの時間を解こう。」
健太はいいやつだ。意外と話し合える仲なんだ。
「ん?この話って同級生殺人事件のミステリー小説じゃ」
「はいはい、そこー!メタいことは言わない!!」
桜が注意をしてくれた。
消えた同級生の謎 トヒラ @tellhi
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