第四話 明日の価値
「ああ、まさかここから、街を見下ろすことになるとはな」
落胆にくれる俺。
「イイケシキデ、ネ!」
頭を回転させるロビン。
「いい景色なものか」
俺は四方を囲む鉄格子に背を預け、座り込む。
「ナンデ! ココハタカイ! タカイトコホドイイケシキ!」
「はー、あのな、この罪人の塔は、上の階ほど、罪が重い奴が収監される場所なんだよ」
「ナンデ! フォー、サン! ワルクナイ!」
「ああ、俺もお前も、悪いことはしてないが、運が悪かったそれだけだ」
諦めのため息をつきながら周りの景色を見渡す。
一言で言うと、最上階のココは鉄格子と、嫌になるくらいの青空が広がる、これに尽きる。
その代わり、足元には、ボーンスネークの骨と皮を利用した簡素な建物と、遺跡の旧鉱石を敷き詰めた街道が、この塔を丸く囲むこの都市を一望できる。
街道には荷車を引かされるサンドバードが、そこかしこに行きかい、地上人達の日々の生活物資を都市全体に循環させている。
あ!
あれは、俺とロビンが今日仕留めたコブワームの解体をしている。食べたかったなぁ。
コゥム(コブワームの肉で、香辛料、砂水草をつつみ、鍋に入れ太陽光で蒸し焼きにしたもの)にしたら絶対美味だよなぁ。はー。
西に向かう太陽を見つめる。
このまま、日干し待ちかあ。
ここで、生きる明日には何の価値があるのだろうか?
湧き上がる絶望の疑問と、ロビン、俺を残して、太陽は眠りについた。
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