第11話 初めての依頼と報酬
あえて戦闘パートは省きました。箸休め会です。
脳内補完をお願いします(^o^)
本文はココから↓
朝の村は、思っていたよりもずっと賑やかだった。
「おーい! 冒険者の兄ちゃん!」
「昨日はありがとうな!」
行き交う村人たちが、次々と声をかけてくる。
ウルガはその度に、少し照れたように頭を下げた。
(……こんなに話しかけられるものなんだな)
昨日まで、ただの通りすがりだったはずなのに。
一晩で、村の空気が変わっている。
「若いのに、たいしたもんだ」
「将来有望だぞ」
年配の男に背中を叩かれ、ウルガは思わず咳き込んだ。
「い、いえ……そんな……」
その様子に、周囲から小さな笑いが起きる。
悪意のない、温かい笑いだ。
やがて、村の代表が近づいてきた。
手には、ずっしりとした布袋。
「これが、依頼の報酬だ」
そう言って差し出され、ウルガは少しだけ目を見開く。
「え……こんなに?」
「命が助かったんだ。安いくらいだよ」
周囲の村人たちもうんうんと頷いている。
逃げ場はなかった。
「……ありがとうございます」
袋を受け取ると、銀貨の重みが手に伝わった。
思わず、にやけそうになるのを必死で堪える。
(これが……冒険者の稼ぎ……!)
「今日の昼は、うちで食っていけ!」
「いや、うちだ!」
いつの間にか、昼食の誘い合戦が始まっていた。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
慌てるウルガを見て、また笑いが起きる。
結局、全てを丁寧に断り、村を出る頃には
太陽はすっかり高く昇っていた。
村の外れで立ち止まり、
ウルガはもう一度、布袋を握りしめる。
初めての正式依頼。
初めての報酬。
不思議と、重さよりも軽さを感じていた。
「……よし」
前を向く。
足取りは、昨日より少しだけ軽い。
冒険者としての一歩は、
確かにここに刻まれていた。
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