第4話 緊張の中で
俺は。
ジリジリと待っていた。
あいつが。
メグが。
タスキのマジックテープを合わせている。
予備のタスキは調整が難しいようだ。
目が合うと。
あいつの瞳が濡れて光っていた。
(泣くなよ・・・)
心の呟きは聞こえない。
メグの気持ちが分かるから。
俺以上に悲しんでいる。
後、五分が過ぎると。
俺達のチームは時間切れ。
繰り越しスタートになる。
箱根の復路は。
先頭から二十分が経過すると。
タスキを繋ぐことができない。
あらかじめ用意した。
予備のタスキで走ることになる。
ようやく掴んだ。
箱根の切符。
今年はシードどころか。
ベスト5を狙っていたのに。
往路のアクシデントもあって。
我が校は19位を走っていた。
俺は最終10区。
アンカーを任されていた。
※※※※※※※※※※※※
『そ、そんな・・俺には荷が重すぎます・・・』
戸惑う声に監督はニヤリと笑った。
『お前が人の何倍も練習したことは知っている・・・』
その一言だけ残して、又、背中を向けて去っていった。
『ふふっ・・・』
メグがクスッとした。
俺は。
何も言えずに。
只、泣きそうな顔をあいつに向けていたんだ。
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