5話「居候」(次も同じタイトルで続き出します。)

「待ってたよ、悠大。一緒に帰ろ。」

帰宅道中にて。この通り、もちろん、こいつ《蒼》も付いてくるわけだが。

「蒼、お前のせいでクラスで恥ずかしい思いをした。どうしてくれるんだ?そもそも帰ろ、って、どこに?」

「今までは自分の秘密基地にいたけど、私との協力に頷いてくれるまで悠大の家にいることにした。よろしく。」

、、、いや、

「よろしく、じゃねぇよ。居候されるこっちの身にもなれよな。」

「頷いてくれたら、私が居候する必要はない。」

うぐっ、、、これが思うがままにされるってやつか。正論を言われた気がして腹が立つが、面倒臭いおままごとに毎日付きあわされるのは不愉快極まりないので、頷いて適当に帰してやるか、しょうがないことと捉えて、相手が飽きて帰るまで待つか迷った。

「少し考えさせてくれ」

正直どっちでもいいが、少しは猶予を設けてほしいという気分になった。

自宅の前に着くと、1つ気付いたことがある。そして、また悩み事が増えた。

(こいつ《蒼》、どうしよ、、、)

そういえば、居候するとかなんとか言っていたが、両親にバレないように居させないといけなかったり、俺の部屋が漁られないように、とか、俺の悩みの種は大きな幹の一つから段々と木の枝のように増えていった。というか膨らんでいった。表現が大きすぎるかもしれないが、俺の苦痛を正確に表したのがそんな感じの表現だった。

帰らすか?どうする、俺?

「な、なぁ、一旦帰っててくれないか?親もいるし」

すると、俺の言葉を一蹴する形で

「入れてくれないと叫びますよ。」と。

「よし、俺は優しいから何がなんでも家にいれてやるぞー!」と、近隣住民から訴えることを恐れ、避けるために底しれぬやる気を出した。どこでこのやる気を使っているのやら、、、

使い所が間違っている気がするが、俺の社会的地位を守るためには仕方がなかった。

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cracker#duo 霧中(うつろ) @Rainyday-rain

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