そこには愛しかない!
平 遊
プロローグ
2026年元日。
「お師匠、やりましたよっ、お師匠っ!」
弟子の
もう少しで求める存在の居場所が分かりそうだと感じた矢先の思わぬ邪魔に、雀明は顔を
「なんじゃ小明! この時間帯、ワシが何をしておるかくらいお前も分かって」
「そんなことよりお師匠っ! 見てくださいっ、これっ!」
師匠である雀明の小言を全く気に留める様子もなく、小明は雀明にずいっと、手にした小さな白い紙を差し出す。
その紙とは。
「なんと……そこにおったか、天邪鬼よ」
小明から紙をひったくるようにして奪い取ると、雀明は勢いよくその場に立ち上がり、昇り始めた陽の光に目を細める。
「待っておれ、天邪鬼!」
白み始めた空へと高笑いを響かせる師匠に、小明は背を向けて小さく呟いた。
「天邪鬼は昔からずっとあの寺にいましたけどね? 天邪鬼なんだから、毘沙門天様のお傍にいることくらい、なんで分からないかなぁ、うちの師匠……しかも、こんなに近いのにまだ気配もつかめないって……陰陽師のクセに。つか、早く返してくれないかなぁ、すげー並んでやっと手に入れた俺の『アマノジャクジ』」
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