すみませんと言いがちなおれは神社で初詣すると完璧美少女の巫女さんと出会い変わった。
夕日ゆうや
正月ネタ、いっきまーす!
年頭の慌ただしい中、活気づく場所がある。
それは神社だ。
ここ大崎七幡宮では毎年年頭になると屋台と提灯が並ぶ。
もちろんおみくじや参拝に来る客がほとんどである。
そんな神社におれはやってきた。
毎年大凶を引き当てて十六年。生まれた時からそうである。
十六歳になり高校も決まった。
今年こそは運勢が上がりますように。
そう祈り、参拝する。
ついでに200円で出来るおみくじを引いていく。
毎年のことだ。
それにしても周りはカップルや家族ばかりだ。
おれみたいにボッチでくるのは珍しいのだろうか。
まあ、気にしてもしょうがないよな。
おれの家族は今はフランスに旅行中だ。
おフランス中だ。
何故かおれのチケットだけ損失して今ここにいる。
今年こそは何かよいことがあるといいのだけど。
列は順調に進み、おれはようやくおみくじにありついた。
一つ下のものにするか。
お金を払いおみくじを引き、少し列から外れる。
で。
おみくじはなんだろう?
開いてみると、そこには――。
「おお! 大吉だ!」
迷わず恋愛の場所を確認する。
花の高校生だ。
さすがに気になる。
「ええっと? 二歩さがる? 三歩右へ。Aボタン」
おれは試しに二歩さがっり三歩右へ歩いてみた。
「きゃっ」
「す、すみません!」
おれは慌てて彼女に手を差し伸べる。
巫女服を着た少女は控えめにいって可愛い。
整った顔立ちに、綺麗な黒髪ロング。巫女服がよく似合う。
巫女服ではわかりにくい体系も、衣服の下から押し上げているのがよく分かる。
ドストライクな素敵な女子だ。
「あ。あの。すみません」
緊張で声が上擦る。
「いえ。わたしもぼーっとしていました」
それでいて性格も良さそうだ。
こちらを批難したり、蔑んだりしない。
この状況、彼女が文句を言ってもしかたないのに。
「ええと。大丈夫ですか?」
「え。あ、はい。すみません」
「ふふ。そんなに『すみません』ばかり言うものではないですよ。一回の価値が下がります」
クスクスと笑い去っていく巫女さん。
なんだかいい出会いかと思ったら、あっさり去っていった。
このおみくじ当てになるのか?
でも待ち人の蘭には『急ぐな。待て』とある。
待っていてもチャンスはこないんじゃないか?
そう考えているうちに巫女さんはどこかへ消えてしまった。
◆◇◆
新年が明けて、数ヶ月。
おれは近くの倍率が高い高校に進学した。
「
うちの高校には巫女さんがいた。
「おれ、
「うちは
クラスの自己紹介を終えると、巫女さんこと神里さんがこちらを向く。
「あのときのすみません君だよね? よろしく」
「うん。あの時の巫女さん、よろしく」
なんだかいい出会いがあったみたいじゃない。
神様、信じるよ!
おれはテンション爆上がりで帰宅した。
もう迷いはない。
晴れやかな一年になりそうだ。
すみませんと言いがちなおれは神社で初詣すると完璧美少女の巫女さんと出会い変わった。 夕日ゆうや @PT03wing
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