第40話 暗い過去(31)
「おじさん……」
絵里ちゃんが家のアラサー社長さんへと声をかけてきたんだ。
あの日の朝にね……。
だから家のアラサー社長さんは、自分の首を傾げつつ「何、絵理ちゃん?」と言葉を返したんだよね。
そんな家のアラサー社長さんを絵里ちゃんは見詰め、目が合うと直ぐに絵里ちゃんは目線を下げ、俯くと。
「おじさん、悪いんだけれど、絵理を病院に連れていってくれないかな」と、彼女は弱々しく告げてきたんだ。
だから家のアラサー社長さんは絵里ちゃんへと「風邪か?」と尋ね返した。
「うぅん、違う……。違うの、おじさん……」
絵里ちゃんは家のアラサー社長さんへと首を振ったのだ。
じゃどうした? じゃ何だ? 絵里ちゃん? と家のアラサー社長さんが彼女へと尋ねようとすればね。
「絵里……お腹の赤ちゃん降ろすと決めたから、おじさんついてきてくれるかな?」
絵里ちゃんは朝早くから悲しく切ない顔で弱々しい声音で家のアラサー社長さんへとお腹の胎児を降ろすと告げたんだ。
だから家のアラサー社長さんは『ドン!』と大きな音をだすぐらいダイニングテーブルを叩きながら立ち上がり。
「絵里ちゃん! そんなことをしたら駄目だ! 赤ちゃんは昨晩も俺が告げたけれど。養子で俺が引き取るから産めよ! 産むんだー! もしも絵里ちゃんの身体に何か起きたらどうすんだよ? それこそ取り返しのつかないことになってでもしたらどうするのだ? おじさんは、中絶ははんたいだぞ!」と荒々しく告げ。
(お願い)
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