第5話 報告
封鎖完了後の管理柱は、封鎖前と同じ表示形式を維持していた。ボルカ・トラファルガーは端末を接続し、最終工程を呼び出す。分類は「報告・記録更新」。封鎖対象区画の番号と、実行時刻が自動で入力されている。
通過ログの最終値が確定される。以降の通過は記録されない。未処理だったログ遅延分が反映され、数値が整列する。空白として保存されていた項目は、そのまま空白として確定する。欠落としての補正は行われない。
封鎖ユニットの状態を遠隔で確認する。固定状態、電源供給、封止番号。いずれも正常。封止番号は封鎖前に入力した値と一致している。異常検知はなし。アラートは発生していない。
管理台帳の更新画面が開く。区画の状態は「閉」。用途は未設定のまま。削除予定は未定。管理継続にチェックが入る。理由欄は存在しない。空白区画の項目も維持され、関連付けのみが更新される。
報告書の生成を実行する。本文は定型文で構成され、数値と工程番号が並ぶ。確認済みのチェック項目が順に表示され、未評価欄は空欄のまま残る。添付データとして、写真、ログ、封止番号一覧が自動で追加される。
送信先は中央管理。受信確認が返る。内容への応答はない。再確認の要求も出ていない。処理は完了と表示される。
帰路の通路を移動する。照明、空調、床面。封鎖前と変化はない。通過ゲートは開状態を維持している。自身の通過ログが記録され、即座に確定する。
昇降機に乗り、地上へ戻る。扉が閉じ、上昇が始まる。階層番号が増えていく。管理棟の照明が視界に入る。
地上管理棟で端末を返却する。貸与記録が更新され、点検員の作業は完了として処理される。ボルカは退出認証を行い、記録を確定させた。
処理完了。
廃棄区画点検記録係ボルカ zakuro @zakuro_1230
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