ショーケースのショートケーキを見入った五秒のこと
街角の硝子窓の中で、奇妙な遊戯が時を止めていた。盤上では、赤と白の小さなダルマたちが、互いの陣地を睨み合っている。奇妙な遊戯の賭け金は、傍らに置かれた、静寂よりも静かなショートケーキだった。
紅白の装いをした二人組は、呼吸も瞬きも必要としていなかった。
妥協を寄せつけない胡粉色のクリームが縁を描き、頂には磨かれた韓紅色の苺が載っている。
奇妙で甘やかな賭け事の賭け金に、瞬きを忘れるほど心を奪われていた。
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