一時間前

『ご利用ありがとうございました。少々お待ちください』


 ああ、また、気をやってしまった。


 どうやら、乗り継ぎらしい。


 下り方面の機体を待とう。


 いや、暇だな。私は鞄を漁る。おや、これは、何かのメモ用紙かな?


 私はを取り出す。ひっくり返す。

 

 わあ、びっくりした。


 か。


 紙の写真なんて、いつ以来だろう?

 

 この写真は……。ああ、トッポとの写真だ。ふふ、学生姿の私が坊主頭で、それを、ラブラドールレトリバーが噛みつこうとしている。


 ああ、あの時に戻りたい。


 もっと母の料理を、食べたかった。


 もっと、トッポと遊びたかった。


 私は気付くと、零れ落ちる何かを最後に感じ、乗り換えをしていた


 

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