最初の一文で掴まれました。
「呼吸ではなく、灰の感触」から入るのが強い。灰の海、白い光のモヤ、巨大な神殿、裂けた絵画――美しいのに全部“死んでる”景色が、文章の密度で押し切ってきます。
特に刺さったのは“戦場の画家”という過去と、魂の剥離=絵具の採取の発明。救済じゃなく略奪、他者の絶望を抱えて進む“器”の倫理が最初から冷えていて好きです。
案内人が優しいふりをせず「世界は絵」「材料は魂」と断定して説明を拒むのも、この作品の温度を決めてる。
希望より“決意”が残る、終末系ファンタジーの導入としてかなり良い引きでした。