【完結】星降る夜に眠る灯台

片霧 晴

第1話 青い星の昔話


 ずっとずっと昔の話さ。


 ばーちゃんたちが産まれる前の、うんと昔の話だよ。あの灯台にはね、青い星がたくさん降ってたっていうんだよ。


 ばーちゃんも、友達も。皆寝しなにその話を聞かされたもんさ。そうさねえ、誰も見たことがないからおとぎ話みたいなもんかもしれんね。



 見たいかい?



 ふふ……。実はばーちゃん、一回だけ見たことがあるんだよ。

 まだ五つくらいだったかねえ……。仲の良かった友達と、その子の祖父様が見せてくれたんだ。「お日乃ひのちゃん、内緒だよ」ってね。


 もしかしたら、ただの夢かもと思ったりしたもんさ。誰も見たことがないってんだから、ずっと目をしばたたかせていてね。



 あの光景は、そう。世界中の宝石を集めたって勝りはしないさ。今でもその日の空気を思い出せそうなくらい、よっく覚えてるよ。


 お友達は「お日乃ちゃんがおばあちゃんになっても覚えていたら、また見せてあげる」なんて言ってねえ。あの子はもう忘れてしまったかもしれないけど、見られるならもう一度見てみたいねえ。



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