この作品に書かれているのは、まさしく道元禅の精神的エッセンスです。道元禅師は、鎌倉初期の禅僧で、日本における曹洞宗の祖とされる人物です。
日本の曹洞宗は禅宗諸派(曹洞宗、臨済宗、黄檗宗など)の中でも寺院数が多く、只管打坐(ただただ坐る)を大切にする宗派として知られます。
仏教というと、お経を読んで阿弥陀如来や観音菩薩にすがる葬式仏教、古くさい信仰というイメージがあるかもしれませんが、この作品はそういう宗教性は薄く、純粋に曹洞禅を語っていらっしゃいます(現時点)。
坐禅の精神は書かれているものの、坐禅の手法に関する記述はありません。これは、坐禅は通信教育では手に余るものということかもしれません(現時点)。
度々言及があるマイスター・エックハルトは13-14世紀ごろのキリスト教神学者で、長らく異端扱いされてきた人ですが、近年キリスト教と禅のかけはしとして注目を浴びている人です。
私(僧侶ではないけど、ちょっと坐禅が趣味の人)はこれを読んで、忘れかけていた、坐禅の初心を思い出しました。
仏教が好き、坐禅に関心がある人にお勧めです。