引退したいフェニックス

@mocha555

第1話 炎帝フェニックス

俺の一日は大変忙しい、不死であっても前世で言う過労死するかも知れないレベルで忙しい。


特に今日は宮廷魔術師の最上位である帝だけを集めた会議もある。憂鬱だ、いっそのこと仮病でも使おうかな。


ダメだ、俺が不老不死で病気や怪我を一切しないのみんなに知られてたわ。


コンコン


「フェイ様、そろそろ会議の時間ですが準備はお済みでしょうか?」


そんなこんなでどうしようかと思っていたら呼び出しがかかってしまった。


「問題ない、今行く」


俺は宮廷魔術師最上位の証しであるアラメイユ帝国の皇帝陛下が直々に俺に渡された王家の家紋が入ったマントを羽織りドアを開けた。


「では行くか」


「今日も大変決まっておりますこ主人様」


ドアの前で俺を待っていたのはどのくらい前に雇ったかは忘れたが多分10年くらい前に雇ったメイドのアルが俺を迎えた。


礼儀正しく仕事もできる。それにアルは死にかけのところを俺に助けられたせいか非常に忠誠心が高い。まさに理想のメイドだ。


「このあと30分後にアズハル宮廷の第一会議室にて帝会議が開かれる予定です」


「その後の予定は何かあったか?」


「先週ご主人様が大陸級の魔物を討伐なされたことに対する皇帝陛下からの称賛が謁見の間で行われます」


「そうだったな、ではそろそろ行くとする」


「はい、何かあればご連絡ください。直ちに駆けつけます」


「ああ」


「行ってらっしゃいませ」






屋敷の前に用意された馬車にのりアズハル宮廷まで運ばれた。正直飛んだほうが断然速いが国民に見られといささかめんどくさいので我慢する。


宮廷の目の前で降りたが俺はこの世界ではかなり有名なためそれでもかなりの数に気づかれる。


「見ろよフェニックス様だぞ」


「先週また大陸級の魔物を単独で撃破したらしいわ」


「帝国もあのお方がいれば安泰だな」


「なら一生安泰だな」


こういうのはよくあるが未だ慣れない。


「お待ちしておりましたフェニックス様、第一会議室まで案内をいたします」


馬車から出た瞬間宮廷騎士に出迎えられる。

普通宮廷魔術師と宮廷騎士は仲が悪いものだがなぜか俺は宮廷騎士も評価が高い。


「ご苦労、よろしく頼む」


別に場所は知っているのだがこういうのは断るものじゃない



「では行ってらっしゃいませ」


「案内感謝する」


ここで帝の説明をしておく、そもそも帝とは皇帝陛下に次ぐ権力を持ち今は全員で6人いる。そのうち5人が宮廷魔術師であとの1人が宮廷騎士だ。


元々もっと多かったのだが4年前の厄災級の魔物との戦いで多くの命が散った。特に前衛を担当する宮廷騎士の帝達は一人を残して全員死んだ。


この時はたまたま俺が魔人の住む大陸である魔大陸に出かけていたためすぐに状況をしり参戦することができなかった。


さらに最悪なことに魔物が発生したのは同盟国であるユスティニア王国の首都近辺であったため事態は急を要した。これにより俺に知らせが入り俺が到着する前に帝国軍と王国軍また他国からの援軍も含めた連合軍と厄災級の魔物との戦いが始まった。


戦いが始まってから俺が到着するまでは4時間かかりその間に連合軍は魔物にかなりのダメージを与えていたものの前衛の宮廷騎士達が壊滅的なダメージを受けたせいで継戦がほぼ不可能であった。


俺が参戦してトドメを刺したことで戦いは決着したもののそれぞれの国が負った被害はすさまじかった。


それにより当時の宮廷魔術師も俺以外全員が年や戦いの後遺症から引退した。


たださすがに帝が2人になるのはまずいので生き残った宮廷魔術師は自分の後任を指定した。宮廷騎士の方も後任が欲しかったのだが優秀な者が軒並み引退したことやそもそも後任を指名する帝自体がいないため今でも一人しかいない。


よって今の宮廷魔術師の平均年齢は220歳だ。

中央値って大事だな。俺が1000歳なせいで平均が意味を成さない。


まぁとにかく俺以外全員若い。


今いる宮廷魔術師はそれぞれ炎帝と水帝と緑帝と雷帝と土帝だ。


まぁ今はこれくらいでいいだろう、そろそろ会議室に入るか














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