だいたい全部、変
夕月音夢
第1話 靴下に罪はない。
靴下に罪はない・・・。
靴下とは、本来冷えた足を覆う役割だと私は認識している。
もちろんファッション性など多岐にわたるものだ。
ある日の夕方、音夢は電車に揺られながら、彼の家へ行った。
2時間かけて・・・!
ピンポーん
音夢は銀次の喜ぶ顔を想像してニヤニヤしていた。
はい!
出てきた、銀次の表情が、なんだか引きつったように見えたのは、あとになって分かった。
部屋に入った音夢は、いつもと違う、不思議な違和感を感じた。
次の瞬間、音夢の目に飛び込んできたのは
部屋に干してある洗濯もの。
「あれ?こんなカラフルな靴下持ってたっけ?」
怪しい・・・!何これ・・・!
音夢の頭の中でループする。
「あぁそれ?この前買ったんやで」
彼の声はやけに小さくて、早口だった。
「可愛い靴下やん。でもなんかちょっと小さくない?」
と微笑みながら言った。
その冷たい微笑みに気づいた銀次は
慌ててその靴下を洗濯バサミから外した。
「ほら、俺の靴下やで?」
と履いて見せてくれた。
ちょっと・・・引っ張りすぎでは?
靴下も必死で破れないように耐えているのが、健気に見えた。笑
そして私は、少しだけ応援した。もぅ、伸びなくていいよ…と。笑
「な?俺のやろ?」
と銀次は、半分だけ自慢げで、半分だけ怯えた子犬のようだった。
音夢はすかさずに
「へー!最近の靴下はかかとの部分が土踏まずにあるんやね! オシャレやん。
さぁ、靴下も履けたことやし、買い物行こかー。」
銀次・・・。チーン・・・、
詰んだ!!!笑笑
最初から分かっているのに、バレて居ないと思っているのか、
逃げられると思っているのか、
彼の凄さはここにあった。
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