仏滅の日に、黒い鳥居をくぐってはいけない。
もしくぐったら、戻っては来られない。
主人公は、怖がる姉の手をひき、黒い鳥居を目指すのでした。仏滅の日に。
仏滅。
それは、仏教の浄土真宗においては『死』を意味するそうです。
なんとも不吉な日とされているそうですが、中にはあまり知られていない解釈もあるそうでして。
浄土真宗といえば、輪廻天性が教えに含まれることで有名ですが、
ある意味仏滅とは、輪廻転生に対する『救済処置』の意味合いもあるのだそうです。
というのも、この世が極楽とは限りませんで、生まれ変わろうが生まれ変わろうが、
辛く苦しく憂鬱な地獄なのかもしれないということで……。
この苦しみの輪廻から解放する。『再び生まれないことがこの上ない極楽である』という考え方もあるのだとか。
そう考えれば、ここに出てくる『仏滅が祝いの日』という考えも、
あながちズレてはいないのやもしれません。本人の意思はさておいて……。
世の中で最も恐ろしいホラーは、文字数の少ないホラーである。
度々言ってきましたが、こちらの作品も千五百文字と、その方程式に当てはまります。
わずか数分でゾワワな体験を。
ご一読を。
やっぱり、仏滅の日っていうのは、避けなければならない。
その日がダメだと言われることには特に根拠がないなんて説もあるけれど、「忌み嫌われるもの」には、何かの力が宿っていることもあるのかもしれません。
本作では、あるネット掲示板に投稿された「奇妙な内容」について記載されています。
それは「とある少女」が投稿したと思しきもの。
「仏滅の日には行ってはならない」とされる黒い鳥居がある。その場所に興味本位で行ってみようと、かつては思い立ってしまった。
その先で、彼女が見たものは……。
果たして、「おんがらがいぐね」ってなんなんでしょう? 何やら不穏な言葉の響きを持つものですね。
本作を読み、その名前が気になった方のために、「それ」について書かれた記録もあることをお教えしておきます。
ちなみに、その記録の「本編」を読んで呪われてしまうとか、そういうまずい事態になる危険はございません。
とても興味深い内容ですので、本作を合わせて「そちらの記録」にも目を通してみることをオススメいたします。