第20話
10日前。大地は死者を受け入れたがらなかった。
シャベルの一撃一撃が痺れた手に響いた。粘土が金属にへばりつき、下に引っ張った、まるで大地そのものが抵抗しているかのように。雨が背中を打った——重い滴がぼろぼろのシャツを突き破り、背骨を伝って氷の川となって流れた。
*チャプ。*
シャベルがさらに深く入った。水がしぶき、穴から上がってきた。湿った粘土の匂いが鼻孔を満たした。
首のペンダントが揺れ、胸に当たった。木製、粗く彫られた。片面に——母の名前が不揃いな線で「ナズナ」。ペンダントが胸に当たるたびに、皮膚と骨より深いところで響いた。
「もう少し……あともう少し」
指はとっくに柄を感じなくなっていた。彼は手を見た——青く、指の関節が白い。皮膚の下に暗い筋が浮き出ていた。拳を握った時、指の間に一瞬何かが……青い?火花?
いや。気のせい。
彼は掘り続けた。
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*三時間前。*
小屋は死の匂いがした。甘ったるく、重い匂いで、喉がイガイガした。母が藁のマットレスに横たわり、彼が見つけられたすべてで覆われていた——彼のシャツ、父の古いマント、窓からの麻袋まで。
彼女はもう震えていなかった。それは悪い兆候だった。
——母さん……食べ物を持ってきた。
ひび割れた椀に濁った汁が跳ねていた。半分腐ったニンジンの欠片が浮いている水。酒場の裏のゴミ箱で見つけた。腐った部分を切り落とせるだけ切った。残りを一時間煮て、匂いが消えることを願った。
消えなかった。
母が目を少し開けた。かつては茶色く、温かかった——今は濁り、まるで膜に覆われているかのように。
——息子……
彼は隣に座り、彼女の頭を持ち上げた。椀を唇に近づけた。
——飲んで。これは……いいスープだよ。ニンジン入り。
腐ったニンジンの匂いが病気の酸っぱい匂いと混ざった。隅に——食べかけのリンゴ、もう三日目で腐っている。ハエが舞っている。
彼女が椀から顔を背けた。彼を見た——視線が突然明瞭になった、まるで霧が一瞬晴れたかのように。
——もういい……——声は静かだが、しっかりしていた。——座って……もっと近くに。
彼は椀を置いた。隣に座った。彼女が彼の手を取った——皮と骨、冷たい。
——よく……聞いて……——一語一語が苦労して出た。——力について……強く……なりたい?
彼が頷いた。もちろん。強ければ、薬を手に入れられた。食べ物。すべて。
——愚かな……子……——彼女がほとんど微笑んだ。——力は……拳じゃない……魔法じゃない……あなたの父は……強かった……みんなを……殴った……庭で……それで?逃げた……内側の……弱さから……
咳き込んだ。彼が水を近づけた。彼女が小さな一口を飲んだ。
——本当の力は……守れる時……壊すのではなく……生きる……理由がある時……生き延びる……だけじゃなく……
彼女の指が彼の手をさらに強く握った。
——あなたは……強くなる……知ってる……でも覚えて……——目が輝いた。——空っぽの力は……火のよう……炉なしの……すべてを……燃やす……そしてあなたを……最初に……
彼女が手を上げ、彼の頬に触れた。
——空っぽに……ならないで……見つけて……何のために……約束して……
——約束する、母さん。
——違う……——彼女が首を振った。——私にじゃない……自分に……約束して……
手が滑り落ちた。目が閉じた。
——母さん?母さん!
しかし彼女はもう聞こえなかった。
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穴ができていた。
彼が這い出た、脚ががくがくした。泥がブーツを吸い込んだ——崩れた靴底から脚を抜かなければならなかった。雨が強まった。滴が顔を打ち、塩辛い何かと混ざった。
遺体を持ち上げるのは掘るより難しかった。彼女はほとんど何も重くなかった——病気が彼女を内側から食い尽くした。しかし手が従わず、震えた。彼は彼女を胸に抱きしめた、かつて彼女が彼を抱きしめたように。
「空っぽの力はあなたを最初に燃やす……でももう燃やすものがなかったら?」
穴に下ろした。丁寧に、慈しみを持って。髪を直した——白髪が顔に張り付いていた。自分のペンダントを外し、彼女の胸に置こうとした。
固まった。
*「あなたは強くなる……でも覚えて……空っぽの力は……すべてを燃やす……空っぽにならないで……見つけて……何のために……」*
付け直した。ペンダントは冷たく濡れていた。周りのすべてのように。
最初の一握りの土が一番辛かった。彼は粘土で満たされた掌を持って立ち、指を開けなかった。
「これは間違ってる……」
開いた。粘土が下に落ちた。それに続いて二つ目。三つ目。
一握りごとに内側で何かが変わった。まるで土と一緒に自分の一部を埋めているかのように。正義を信じていた部分。より良いものを望んでいた部分。良い人間でいれば、人生が同じように返してくれると思っていた部分。
何というたわごと。
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*八年前。*
——もううんざりだ!——父が椀を壁に投げつけた。粘土が破片となって飛び散った。——残飯を食うのにうんざりだ!
母が息子を抱きしめた。
——りょう、お願い……
——黙れ!——彼が振り上げた。止まった。手を下ろした。——俺は出て行く。みんなくそくらえだ。
——どこへ行くの?
——どこでもいい。これを……見ないですむところなら。——手で小屋を示した。——そしてお前らを。
準備した袋を掴んだ。扉に向かった。
——息子は?あなたの息子は!
振り向いた。目に——空虚。
——どんな息子だ?足手まといしか見えない。食わせるものもないもう一つの口だ。
——どうしてそんな……
——簡単だ。見てろ。
出て行った。扉を叩きつけた。
母が膝をついて倒れた。肩が震えた。小さな息子が近づき、抱きしめた。
——母さん……泣かないで……
彼女が顔を上げた。顔が濡れていた。涙を通して微笑んだ。
——大丈夫……大丈夫よ、おひさま。なんとかする。二人でなんとかする。
彼を抱きしめた。しっかりと。
——あなたは強い子。あの人みたいじゃない。あなたは違う。
*「あの人みたいじゃない……」*
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墓が埋められた。
彼は立って、新しい土の盛りを見つめた。雨が縁を洗い流し、泥の混乱に変えた。すぐに草がこの場所を隠すだろう。まるで誰もいなかったかのように。
「ごめん、母さん。」
拳を握りしめた。爪が掌に食い込んだ。
「俺はまだ弱い。この世界で弱い者は飢えて死ぬ運命だ」
指の間に再び火花が閃いた。青く、かろうじて見える。彼は手を見た。火花が消え、チクチク感だけが残った。
あれは何だった?
どうでもいい。
雨が止んだ。雲が開いた。隙間に——星。
彼が振り向いた。家に向かって歩いた。
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小屋は暗かった。そして空っぽ。あまりに空っぽで、耳が鳴った。
物はほとんどなかった。服になるぼろ布が数枚。パンのかけら——石のように固い。先端が欠けたナイフ。
彼はすべてを包みにまとめた。結んだ。
壊れた戸棚の前で止まった。ひび割れた鏡に——見知らぬ顔。鋭い頬骨。くぼんだ目。汚れた髪がつららのように固まっていた。
「これが俺?それともすでに別の誰か?」
「空っぽの力……俺はすでに空っぽだ、母さん。何を失う?」
怒りがどこか深いところから湧き上がった。自分に対して——弱さのために。父に対して——裏切りのために。世界に対して——不公平のために。母に対して——死んだために。自分に対して——その考えのために。
拳を握りしめた。爪が血が出るまで掌に食い込んだ。
「憎い……憎い!」
鏡を殴った。ガラスがひび割れ、崩れ落ちた。血が指の関節を流れた。
壊れた破片の中に——何十もの反射。それぞれの目が青く燃えていた。
火花が指の間を走った。もう弱くない——怒っている、飢えている。空気がパチパチと音を立てた。
「何だこれ……俺に何が……」
止めようとした。火花がより明るくなり、腕、胸、首を走った。胸のペンダントが熱くなった。
——いや……止まれ……止まれ!
*バキッ!*
体が弓なりに曲がった。すべての筋肉が痙攣した。彼は膝をつき、口で空気をつかんだ。
雷が左手から飛び出した。小さな火花ではない——本物の雷。腕を焼いた。屋根に当たった。藁が瞬時に炎上した。
火が速く広がった。乾いた梁、朽ちた壁——すべてがマッチのように燃えた。
「燃えてる……すべてが燃えてる……」
思い出した——荷物の包み!
それに飛びついた。掴んだ。熱がほとんど顔も焦がしそうだった。外に飛び出した。
庭に立って、家が燃えるのを見つめた。炎の舌が空に伸びているようだった。火花が闇に舞い上がった。木のパチパチという音、火の咆哮。
そして突然……軽さ。
まるで重い鎖が肩から落ちたかのように。家が燃えていた——そしてそれとともに過去が燃えていた。寒い夜。飢え。恐怖。絶望。
すべてが燃えていた。
「美しい……」
彼は屋根が崩れ落ちるのを見た。壁が倒れるのを。彼をここに縛り付けていた最後のものが死ぬのを。
燃え殻だけが残った時、振り向いた。
立ち去った。
村の外れで振り返った。灰の上に煙が立ち上っていた。夜明け前の空の黒い柱。
——ありがとう、——囁いた。家にではない。村にでもない。内側の雷に。——自由をくれて。
ペンダントを握りしめた。木が温かかった。
「母さん……もしあなたを取り戻せたら……」
道を歩き始めた。前方に——未知。後方に——灰。
茂みから鹿ウサギが飛び出した——小さな体に枝分かれした角。空気を嗅ぎ、跳ねて去った。
「地元の獣さえ俺から逃げる」
拳に時々火花が走った。青い。怒っている。生きている。
太陽の最初の光が地平線を染めた。新しい日。新しい人生。新しい彼。
*章の終わり*
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