能力ってチート

@haruto250

第1話 保健室のうめき声

「能力を使うなって言ったろ」


私、キドはそう呟く。今は中学校一年の一学期の終業式。本来ならば校長の話を聞いている。なのに保健室のソファーの上でうめいている親友がいる。椅子に座ってなんどもため息をつく。目の前のコイツが悪くないのはわかってる。ただそう当たり散らしてしまう。心配なんだよ。私は。


「う〜ん?あー痛いなぁ」


「能力!使ったな!カノ!」


「ほんとに反省していま〜す」


能力には反動があって身体が耐えられない事がある。らしい、私は能力を使えない。これはカノから聞いたことだ。今まさにカノは能力の反動に耐えられていない。だから「能力」を使った以外あまり考えられない。


「言い訳はあるか?」


仁王立ちして腕組みをし問いかける。


「な、ないです」


「はぁーこれ薬」


制服のポケットから鎮痛剤を出してソファーに座ったカノに投げる。 


「ありがと」


「で、何があった?」


「駅で女の子が男に囲まれてて」


「………………」


「嫉妬?キド?」


私は殺意を目に込め睨む。


「嘘だよごめんて〜」


ほんとは少し嫉妬した。同時にほんとに優しいと思った。


「あー楽になる」


「私が鎮痛剤を持ってて良かったな」


「心配して来てくれるだけで嬉しいさ」


「…………………」


「お〜い?どうした?」


気軽にこっちがドキってするセリフを吐く。ほんとにたちが悪く、最高の親友だ。

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