真冬へ向かう気配を、静かに、切り取った詩です。雪雲、薄墨色の空、枯れ木、身を潜める鳥たち。 世界全体が呼吸を抑え、「その時」を待っている描写がとても美しいです。 言葉数は抑えられているのに、視界がゆっくりと狭まり、冷えが降りてくる感覚が確かに伝わってきます。その中で際立つのが、唯一『熱』を語る、真っ赤なスポーツカー。 自然の静謐さと、人の営みの象徴が一行で鮮やかに対比され、詩に体温が生まれる瞬間でした。最後の言葉に向かって綴られる鮮やかな軌跡を、ぜひ。