第30話 勇者と剣士
迷宮の出口で、
待つ者がいた。
かつての若き勇者。
鎧は傷つき、
剣も鈍っている。
「……また、
先を行ったな」
次郎は
足を止める。
「無理はするな」
勇者は
苦く笑う。
「俺は選ばれた。
だが、
戦い方を知らなかった」
次郎は
剣を肩に担ぐ。
「剣は、
肩書きじゃ振れない」
短い沈黙。
勇者は
深く頭を下げた。
「教えてほしい」
次郎は
少しだけ考え、
答えた。
「見て盗め」
それで十分だ。
老剣士は
新迷宮へ
再び足を向ける。
勇者は、
その背を追う。
物語は、
次の段階へ進む。
選ばれし者と、
選ばれなかった者。
剣が交わすのは、
上下ではなく、
道の違いだった。
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