神に愛された種族

コメディ、シリアス大好き野郎

プロローグ 逃亡

はぁ…はぁ…息遣いが荒くなっているのを感じる。どこまで逃げてきたんだろう…。

背後からは、怪しく光る、鋼鉄の追跡者が追ってきている。彼らは感情がない。ただ主人の命令通りに行動するだけ。

恐ろしい。あんなもの人の王に渡すんじゃなかったなぁ…と後悔しても、もう遅い。もう 一族はほぼ全員殺されたのだから。

ついに、怪しい光が背後まで迫った。もう、やむを得ない。そして、銀髪の少女は振り返り、独り言のように何かをつぶやいた。その瞬間、体をきり裂くような激しい風が巻き起こり、前方にいた機械数十体が、後方に吹っ飛んだ。しかし、次から次へと、機械が迫ってくる。


どのくらいだったのだろう…。辺りには、機械の破片が散乱している。

もう、指一本動かせない…。そして、彼女は目を閉じた。

「あんれまぁ、お嬢さん、大丈夫かい?」

男のかすれた声が聞こえる。

「……あんた、もしかしてネルヴァ族かい?!」

ああ、バレた。殺される…。


しかし、男は予想していない行動に出た。

なんと、彼女を抱きかかえて、歩き出したのだ。

……は?何してんの?貴方も共犯になっちゃうよ?

男の顔は、見えない…というか、見る気力さえのこっていなかった。

その後の記憶は、ない。

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