『毒親の不幸は蜜の味と毒子はのたまう 〜過集中な私の投稿を管理したがる娘(マネージャー気取り)を、異世界追放してやった〜』

春秋花壇

蜜と猛毒の円舞曲(ワルツ)

蜜と猛毒の円舞曲(ワルツ)


ピコン、と鳴るスカイプの電子音は 私の「過集中」を切り裂く断頭台 「おはよう。また上げすぎだよ」 「一話三千文字、一日の上限は三話」 管理という名の鎖を、娘(あなた)は優しく首に巻き 「お母さんのため」と、蜜のような嘘を吐く


三浦綾子の本を片手に あなたは私に「感謝」を説く 九つの平穏を数えなさい、と けれど、私の「九つの感謝」は あなたの「一つの不満」に塗りつぶされ 真っ赤な警告灯(エラー)に点滅している


名前のつけ方がなっていない 投稿時間が戦略的じゃない AIのように正しい、あなたの「正論」は 私の指先から産まれる物語(いのち)を ただの「商品」へと、なめらかに殺していく


止まらない、やめられない 私の脳に棲みつく、制御不能の魔物(ADHD) あなたはそれを「病気」と呼び 私はそれを「武器」と呼んだ 管理しきれない熱量こそが あなたには決して届かない、私の聖域


今さら泣いて電話をかけても 「間に合っています」と、風に放とう 私の不満は、インクに変わった 私の怒りは、結末(エンド)に溶けた


毒子の不幸は、蜜の味 あなたはもう、私の物語(プロット)の外側へ さようなら、マネージャー気取りの正義 私は今日、一時間おきに、好きなだけ 自由な名前で、世界を産む


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