魔法学園は好き者達を優遇します♡秘密結社も好き者達を優遇します♡
異彩夢-Isamu-
巳の章
第1話 ツンデレルームメイト♡
わたし、「メリーナ・フレヴァリ」は、いわゆるハズレキャラのはずだった。私の知るR15指定のMMORPG「魔法学園都市アルカディア」では、「メリーナ」が出るとたいていみんなリセマラをする。
なぜなら、シークレット固有ギフト「匂いフェチ」なんて誰が使うんだ!
なのに、朝起きて気が付いたらこの世界で「メリーナ・フレヴァリ」として、人生を歩んでた。
(なんで・・夢ならさめてよ!!)
もう諦めの気持ちでいっぱいになった所でなんか声が聞こえてくる。
「起きなさい!メリー!起きろって言ってんだろ!」
「ここは・・、やっぱり夢じゃない・・」
「あんた何言ってるのよ!早く起きる!」
「はい。はーい、エスちゃん♡」
「もーぅ!、はいは一度にして!」
黒髪ポニーテールの知的な眼鏡っ子、エスターテ・ハーベストは私のルームメイトだ。そう言うと彼女は怒って先に部屋を出ていってしまった。
「あ~♡いい臭いだったなぁ~♡」
今日も学園生活が始まる・・。
風紀委員を務めているエスターテは校舎のエントランスで本日の遅刻番の当番がまわってきていた。
(もう、あの子のせいで当番に遅れる所だったじゃない。チャイムまであと5分か・・、でもメリーの寝顔はいつまでも見ていられるわね。あの特徴的な可愛い小鼻にサクランボの様な唇、絹のように滑らかな長いブロンドヘア、至福の時間だったわ。あの寝ぼけまなこの長いまつ毛の間から見えるアクアマリンの様な青い瞳も最高よね♡)
そう彼女のシークレット固有ギフトは「顔フェチ」だった。
エスターテが、制限時間切れが近くなり学生たちがあわててエントランスに駆け込んできている様子を眺めていると。
「エスちゃん♡そこどいて!」
チャイムの鐘が鳴ると同時に駆け込んできたメリーナはエントランス前の門柱を利用して見事な前方倒立回転跳びをきめてエントランスホールに飛び込む。
「メリー!下着丸見えよ!なんでギリギリになるのよ!」
怒りに?顔を赤く染めるエスターテに「ごめん♡」と言いながらメリーナは講義室へと階段を駆け上がっていった。
ここアルカディア魔法学園は学園都市と呼ばれているこの街と同様の名称で、魔力を秘めテストに合格さえすれば種族をとわれる事はない。多種多様な知的生命体がこの学園で学んでいる。
生徒には寮と制服が支給されており、さらに男性はネクタイ、女性はカチューシャが支給されており、これは生徒の魔力特性に応じて色が変色する。赤魔術士系のメリーナは赤、モンク系のエスターテはオレンジ色に変色している。
講義室に入るとすでにみんな先生の到着をみな静かに待ち構えていた。
「おはよう」
彫刻のようにホリの深い整った顔立ちの「セージ・アーリー」が講義室に入り教壇に立った。
後方ではセージ先生と付き添ってきた風紀委員のエスターテが赤い顔を隠すように入室してメリーナの横に着席した。
「最近、この魔法学園都市に秘密結社「夜明けの爪」と名乗る反体制派たちが暗躍しているとの情報がもたらされた。しばらくは学園外、寮外に出る事はつつしんでくれたまえ」
メリーナとエスターテは思わず顔を見合わせていた。
「いつまで街に出れないんですか?」
玉のような体型で透きとおった白い肌の男子生徒、ウツキが質問する。
「教師たちでアミをはっている最中だ。じきに解決するさ」
白い犬歯をきらりと光らせながらそう答えた。
「では、授業を始めるぞ」
午前中の長い講義が始まった。
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