『万能すぎて「器用貧乏」と捨てられた荷物持ち、実は全ての伝説級スキルの起点だった 〜今さら戻ってくれと言われても、隣には聖女と女騎士がいるので間に合っています〜』
春秋花壇
万能の欠片(かけら)
万能の欠片(かけら)
祝杯の泡が弾ける陰で 「役立たず」と投げられた言葉 磨り減った砥石と、空になった薬瓶 僕が捧げた日々の手触りは 君の傲慢な掌(てのひら)をすり抜けていった
君が誇った「聖剣」の鋭さは 僕の指先が刻んだ魔力の轍(わだち) 君が頼った「盾」の頑強さは 僕が夜通し繋いだ祈りの鎖 当たり前だと思っていた平穏は 僕が去ると同時に、砂のように崩れ落ちる
「呪い」とは、ただの淀みに過ぎず 「奇跡」とは、ただの最適(システム)に過ぎない 僕が触れれば、枯れた大地は息を吹き返し 僕が歩けば、伝説の少女たちが微笑む 「普通」の基準を塗り替えるたび 僕の世界は、色鮮やかに加速していく
今さら差し出された、震える手 「戻れ」と叫ぶ声は、もう届かない ボロボロの剣と、ひび割れたプライド それを直す術を、僕はもう忘れてしまった
隣には、光を纏(まと)う聖女 背中には、未来を誓う女騎士 僕の「万能」は、僕を信じる人のために 僕の「器用」は、愛する場所を守るために
もう、間に合っています さようなら、かつての「勇者」 僕は僕の楽園で、新しい伝説を綴るから
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