ペンは剣よりも強し?SNS弁慶の私がペンで世界を救う方法

@Kanimisomgmg

プロローグ 同拒系ネット弁慶

ネット弁慶:実生活ではおとなしいが、ネット・SNS上でだけは強気になり、他人や企業などに対して威圧的・攻撃的な内容を書き込む人間を表すネットスラングの一つ。(pixiv百科事典より引用)


「『この衣装流石にダサくて草。運営、骨格とか分かってなさすぎwww』」「『あーにゃんヲタク、他メンsageやば。だから民度死んでるとか言われるんだよ』」

投稿ボタンを押し、スマホを布団に投げる。佐伯葵、21歳、大学生。院進しようか就活しようかに揺れる実家暮らしの女。パラレル☆パラソルのヲタク。じゅんじゅんこと蓮見純梨推し。同担拒否。

まあまあな生きにくさをじゅんじゅんが救ってくれている人生。じゅんじゅんありがとう、マジ好き、来世では私が娶る。

「あ。佐々木さんからメッセ来てる」

『佐伯さんこんばんは!実験の分析、協力してくれるとありがたいです!』

完全に忘れていた。すっぽかしていた。

『佐々木さん、こんばんは。すみません、今取り掛かります』

とんでもないネット弁慶。私のアカウントを知るリア友はおしなべてそう言う。はいはいそーです分かってます。

リア友なんてほんと少数だし、そのリア友だってヲタ友も兼ねているし、リアルで出会う人とは上手く話せない。そういうわけで大学のグループワークは地獄である。佐々木さん、ゼミも違うし授業も被ったことないし。

「じゅんじゅん……生誕まで待っててね、最前取るからね、ああでも自名義最弱なんだった、おう氏に頼むしか……あの子いっつもいい席引くんだもんな……何?認知されてるの?」

おう氏こと、鈴木旺花。リア友兼ヲタ友の1人。みしゃこと西園寺心咲推し。同担拒否じゃないよ〜とか言いつつグッズは無限回収してる子。意味がわからない。それは同担拒否なのでは?と思うし、同担拒否じゃないよ〜と言いつつおう氏があまりに最大手のため、みしゃ推しのヲタクたちは半分諦めている。枯らすんだもんな、あの子。すぐ。

「『おう氏ーおつー。あのさ、じゅんじゅん生誕なんだけど、』」


ここまでの記憶は、まだあった。

ここからの記憶が一切抜け落ちたまま、気がつくと私は全くの異世界に飛ばされていた。

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