あの家
☒☒☒
第1話
親も自分も転勤がある仕事についた。
そのため、なんとなく学校とか図書館とかスーパーとか、地域によって差はあれどそこまで大きく異なることがないことが転勤を繰り返すほど分かるようになる。
だけれど、最近ひとつ知ったことがある。
どの街にもあると思っていた特定の家というのは、実際にはありえないということ。
子供の頃から散歩をすると、必ずどこかに赤い屋根の大きい家があるのだ。
どの街にも普通にあるものだと思っていた。
ほら、どのクラスにもピアノが弾ける子がいるように……いや、学年に何人か肥満だけどめっちゃ動ける男子がいるみたいな……?
あの赤い屋根の大きな家もその一種だと思っていた。
特定の時代に流行ったとか、どこかのメーカーが推していた商品だとかで一定割合で日本中で提供されたと思っていた。
少々奇抜で少女趣味すぎて日本の風景には合っていないあの家。
だからこそ、どの街にいってもすぐに何処かに見つけられる。
そんなふうに思っていた。
だけれど、そんな家は存在しないらしい。
帰省したとき、ふと姉とドールハウスを持っていた話をしながらそういえば赤い屋根の家について話したところ、姉はそんな家は見たことがないというのだ。
あんなに何度もいろんなところで見たはずなのに。
記憶に残る程度、日本にミスマッチなせいで少し野暮ったいあの家。
確かに、近所を見回ってもないし、過去に住んだ街をグーグルアースでみてもない。
どこの町にもあって当然だとこの前まで思っていたのに、今はどこにも存在しないのだ。
意味がわからない。
私は確かに見ていたはずなのに。
一体、あの赤い屋根はどこにいってしまったのだろうか。
見たことがある人は教えてください。
お願いします。
あの家 ☒☒☒ @kakuyomu7
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