第5位

その日は、雲ひとつない青空だった。

街を歩く人たちは誰も傘なんて持ってなかったけど――あいにく俺は、雨に降られてたんだ。


いや、さっきも言ったけどプロだからね。そういう日もある。


とりあえず、目に入った自動ドアを抜けて中を見たら銀行だったよ。小さめの。

窓口もそんなに多くなかったと思う。


で、どうやらドラマの撮影中だったらしくて――中はもう怒号と悲鳴のオンパレード。

銃声とか血糊とか、とにかく本格的でね。


撃たれた人が倒れるタイミングとか、びっくりするくらい完璧だったよ。

エキストラの人たちも、リアリティが凄かったなあ……

俺、あれ見て『役者ってすげえな』って本気で感心しちゃったんだよね。


でもさ、カメラマンがどこにもいなかったんだ。

役者さんに隠しカメラ仕込んでたのかな?


……いやあ、最近の撮影技術って、すごいよね。


というわけで、第5位は『小さな銀行でやってたドラマの撮影』。


え? 本物じゃないかって?


そんなわけないよ。

君は想像力が豊かだね。


倒れたままの人もいたけど、何人かはすっと立ち上がってたし、大丈夫だよ。


犯人をもの凄い表情で睨んでたし、細かい所まで手を抜かないプロ魂っていいよね。


俺も見習わなくちゃ。

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