【問一】何故、貴方に触れたのでしょうか?
ある秋の日。僕は友人と体育館へ移動する為、階段を降りていた。すると首元を誰かに触れられた。すごく冷たい手の温度が首筋に伝わり、一気に鳥肌が立った。
「な、なんだよ!!急にやめろよ!」僕はどこのどいつがやったのかも見る事なく、そう叫んだ。どうせくだらん奴なんだろう。
「さぁ?何故でしょーか?」
声の正体は同じクラスの奈世さんだった。
奈世さんはサラサラとしたボブ髪と綺麗な二重をパチパチさせ、その一言だけを僕の耳に残し早歩きで去って行った。
「あいつ、何て言ってたんだ?」友人が問いかけてきた。
「さぁ…、俺には何て答えれば良かったのかさっぱり分からんかった。」
悶々としている僕とは逆に、友達と合流しぴょんぴょん楽しそうに跳ねる奈世さんの姿が遠くに見えた。
その日の夜、奈世さんの行動が気になった僕は『女子 触れてくる』で検索した。すると『それは脈アリのサインかも!?』や『好きな人にする行動』などと期待させるような事ばかり書かれていた。
ピュアな僕は妄想する。クラスの中でも上位を争うほどの可愛さである奈世さんが僕の事が好きであった場合の事を…。
いかんいかん!期待しすぎると違った場合に倍の悲しさが押し寄せてくる。第一、こんなパッとしない僕を好きになるはずなんかないんだ。僕はそうピュアな自分に言い聞かせ、眠りについた。
【徳野、問一答え】奈世さんの距離がバグってるだけだからだ!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます