英雄を失った俺は、臆病者のまま剣を取る。

@haizinchan

少年の旅

第1話

切る。魔物を切る。穿つ。魔術で穿つ。頭から熱が離れた時、私の視界に映ったのは、凄惨な、血に塗れた魔物の死体の山だった。


「さすがはユーダン様だな!」

「村の英雄だ!」

「大林の悪魔を超える強さなのでは!?」      

大人達の声が聞こえる。全て私を褒め称えるものだ、、、

しかし。

私の心は、埋まらなかった。



___________________________________


ボソッ

「おはようフェルスト」

!!!!!

父ちゃんに耳元で囁かれ飛び起きる。

「何すんだよ!」

「お前の友達がお前に会いたそうに家の前で待ってるぞ」

「チッ。はーい。」

「あっ!ユーダン君にあったら昨日の魔物退治、助かったとだけ言っといてくれ!あと遊ぶ時に魔法は使うなよ!大林(たいりん)には絶対はいるn...」

ダァン!!!!!

床を踏み抜く。

「わかってるよ!(昨日も聞いたっつーの。)」

バン!!

階段を駆け下り、ドアを開け、

「今日も」重い足を一歩踏み出し、外に出る。


「おはよー!」

「おう!おはよー!」


家の少し前で挨拶をしているのはおれの友人達だ。


「よお!お前ら!!」           


友達のデネブとケインに声をかける。              


「おはよー!フェルスト!」

「よ!フェルスト!」

「デネブ!ケイン!おはよう!ユーダンは見なかったか?」       


デネブが答える。


「英雄様は今日はお見えにならないぜ」

「そうか。それは残念だなぁ。」


広場に向かうと途中で人影が見えた。


(あっ!ユーダン!いるじゃねぇか!変な様子だな。どうしたんだろうか。)


「デネブ!ケイン!ユーダンいたぞ!」


ケインが様子のおかしいユーダンをみた。


「おお、、、」


デネブが毒を吐く。


「様子のおかしい英雄様はほっといて、俺らで遊ぼうぜ?」

「ハッ。デネブのいう通りだ。フェルスト、行こうよ。」


(いや、お前ら、、、汗)


「あ!すまん!今日は家の用事があったわ!」


もちろん嘘だ。


「そうか?じゃあデネブ。行こうか。」

「おう!」             


走り出す薄情マン1号2号。

あんな薄情な奴らは置いといて、

友情にアツい俺はユーダンを追いかけることに

した。


ユーダンは村の大林

(森ほどは大きくないので村人はそう呼んでる)

の方に向かって行った 。

俺?追いかけるに決まってる。

    

しばらく歩き、時間が経つと一見レンガ?でできた古本屋?よくわからない。とにかく不気味だ。書店のようなところにユーダンは入った。

少し時間を置いてから中を覗くと、誰もいない。不思議に思い中に入ると黒い扉が床にあった。


「扉?なんでこんな建て方、、、」


正直引き返したかった。でも、、、俺はこの時、

あのユーダンの様子を思い出して、

追いかけないと。って。思ったんだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る