二度目の人生を楽しもう

太異代

プロローグ

「空が青いなぁ」


 背中に草、土の感触がある。どうやら仰向けに倒れて空を見上げてるらしい。雲一つもない蒼穹の空から黄色い太陽の光だけがさんさんと降り注ぐ。何故だか分からないがとても頭が痛い。現状を把握しようと頭を働かせてみるが何も思い出せない。一体俺はどうしてしまったんだ?困惑していると頭上から声をかけられた。


「セント大丈夫か?」


 俺はセントという名前らしい。木刀を握りしめた黒髪の少年に声をかけられる。利発そうな顔をしている10歳ぐらいだろうか?まだ声変わりもしていない。現状の状態について情報を得るために頭上から投げかけられる少年の言葉に耳を傾ける。


「俺のスーパーウルトラハリケーンスラッシュをもろに頭に受けたからな!大丈夫なはずがないが大丈夫か?」


 どうやら俺はスーパーウルトラハリケーンスラッシュなる技を頭に受けて倒れてしまったらしい。というかこの少年全然誤ってなくないか?いや謝ってないか、心配しただけか。それどころか自分の技の自慢までしてるし。

 この頃になると段々と意識がはっきりしだし少年への不満があふれ出す。俺は叩かれた頭をこすりながら上半身を起こした。


「頭が割れるほど痛いんだが...... 本気で叩きすぎだろ。チャンバラごっこをするにも加減を知れよ!」


 俺が声を荒げて不満ぶちまけると少年はびっくりして肩を震わせた。俺の言動が予想外であったのであろう途端にあたふたし出した。少し申し訳ない気持ちにもなったが、これくらい言う権利が俺にはあるはずだ。というよりまず謝りな、悪いことをしたらまず謝罪でしょ。親の顔が見てみたい。心の中で悪態をつきながら徐々に違和感を感じ始めた。

 

「わ、悪かったよ。まさかあんな綺麗に直撃するとは思わなかったんだ.....そ、それはともかくお前!その口調はどうした?いつものバカみたいな喋り方は何処行った?態度もおかしいしお前本当にセントか?というか兄に対してその態度はなんだ?もうなんかあるだろほらなんかだよ。」


 その後も何かぐちぐち喋っていたようだが俺の耳は全く入らなかった。兄?この少年は俺の兄なのか?全然記憶にないんだが...今になって改めて周りを見わたしてみると、この場所は一面の草原で全く見覚えのない。ここはどこなんだ?

 冷静になれ俺よく思い出せ何かあるはずだ知っていることが、目をつぶって記憶を探ってみると思い出したのは眼鏡をかけている小太りな男がニヤニヤしてパソコンの前に座っている姿だった。あれは...俺なのか?だが今の俺は明らかに子供の姿だどういうことだ?

 知らない場所、知っていてる記憶....前世の記憶?衝撃が走りこの瞬間俺はすべてを理解した。そうあの動物たちと同様にすべてを理解したのである。


「異世界転生してる!」


 

 

 

 

 

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