新獣人世界へようこそ!~とある獣人はマジェストだった!?~

黒羽冥

第1話フェルノ。

とある村に小さな女の子が生を受けた。


『おぎゃあ!おぎゃあ!』

『おお!この子が僕の子か………感慨深いなあ。』

『ねえ…あなた名前は考えていたの?』


すると、その小さな赤ちゃんの頭の耳が反応するかのようにぴょこんと立つ。


父親になる男は答える。


『……うーん……かわいいなあ……でもなんだろう…我が子ながらうっすら…身体から青い光を放って見える気が………もしかしたら、この子は凄い力を秘めて生まれてきたのかもしれない…………そうだ!!』


男は我が子を抱き上げる。


『この子は聖なる光を放ってる……きっと将来大物になるんじゃないかな?………獣人の女神フェリーノ様から名をいただき………この子の名前はフェルノにしよう!!』

『フェルノ………いいわね!フェルノ!ママよ〜!』

『ははは………これは嬉しいな。』

こうして……この世に生をうけた私。

名前は『フェルノ』

そして……私は…………………。

数年後……………。


『あはは……あははっ!?』


今日も森の中を駆け抜ける私。


『いやっほおおーーーーーーーーうい!!』


私は今日も野山を駆け巡る。

そして、いつものように動物の群れと遭遇する。

そう………こんなに沢山の動物達が住んでいるこの大地はアフリエイトって言うの。

そんな私は犬……ワンちゃんの獣人……。

すると、私の頭上から声をかけてきたのはお友達の『キャリッシュ』ちゃんだった。

彼女は猫ちゃんの獣人。

そんな彼女は、私より俊敏な動きで木々を飛び回りこの森を駆け抜けていた。


『おーい!!フェルノ!?遅いよっ!!』

『あははっ!!ごめんね!風が気持ち良くってさあ。』


キャリッシュちゃんはスタっと木から大地に降り立った。


『じゃあフェルノに合わせてゆっくり行こうかな?』

『ありがとうキャリッシュちゃん。』

『いいよいいよ………でもこの冒険に着いてきたらいいものあげるって本当に!?』

『うんっ!!本当だよ?』

『あのさ………言っちゃあ悪いけどそう言って、こないだアンタがくれたのは………『美味しいマ〇ロ……〇〇まっしぐら』って名前の食べ物だったんだけど…アレはなんだったの!?』

『えっ!?アレは………こないだ行商人さんが露店を開いてて目玉商品だよって売ってたからキャリッシュちゃんの為に買っておいたものだよっ!!』

『ダマされたわ……アレは本当にダマされたわ…………』


キャリッシュちゃんが青ざめた顔で言葉にする。


『食べようとしたら……私達が酔ってしまう『マタタギ』の匂い……一口舐めただけで私は二日酔い三日酔いしたんだからね!!!???』

『ひぇぇーーーーーーーーーっ!?ごめんなさーい!!だって知らなかったんだもん!?』

『ふぅ……もういいわ………アンタのそのなんでも信じてしまう素直なとこ……気をつけなさい。』

『はあーい。』


やれやれと溜息をつくキャリッシュちゃん………ときどきドジをする私に呆れながらもこうして着いてきてくれる親友だったのだ。

そしてキャリッシュちゃんと並び歩き出す私。

私達は今この森の奥に最近見つけた洞窟を目指していたの…………。

そう私の夢は世界中を駆け回る冒険家になりたいのであった。

そんな私は最近この森の最奥に洞窟を見つけたのだった……………そして今日は発見した洞窟を探検する為に私達は向かっていたの。

薄暗い森の中を歩いていく私達。

するとキャリッシュちゃんが口を開く。


『そういえば……私のパパが言ってたんだけど……最近この森でも魔物が凶暴化して出てくるようになったんだって………だから近づくなって言われてたんだけど…………まあ早く行って帰ろうよ。』

『ええっ!?魔物!?ちょっと驚かせないでよキャリッシュちゃん!?』


私は焦り叫んでしまう。

そんな私達の目の前には……いつの間にか洞窟の入り口がぽっかりと口を開けていたの。

ゴクリと生唾を飲み込む私。

でも私は将来冒険家になりたいのである…こんな所で怖気付く訳にはいかない。


『ここまで来たら…………ちょーーーっと入って見る?』

『そうだね……………何かあったらすぐに出てこようね!?』


そう返してくれたキャリッシュちゃん。

私達は暗い洞窟内を進む。


『キャリッシュちゃんって暗くても見えるんでしょう?』

『そうだね………私は夜目がきくんだよね………まあ何かあったらすぐにいうよ。』

『さすが頼りになるねえ。』


薄暗い洞窟の中、私達はそんな話をしながら先を進む。

すると先の方からぽーっと見えてきたのはちょっとした火の灯りだった。


『アレ?あそこに何かいるのかな?』

『ええっ!?ちょっとやめてよキャリッシュちゃん。』


近づく度その灯で私達の足元まで照らされる。

すると目の前に見覚えのある何かが落ちていた。


『アレ!?これって…………何かで見た気がするんだけど………あっ!?』

『どうしたのキャリッシュちゃん!?』

『これって…………まさか『ラピ』ちゃんが髪につけていたヘアピンじゃない!?』

『えっ!!???ほんとだ!!???もしかしてこの奥にいるのは『ラピ』ちゃんなの!?』

『いやでも……ラピちゃん以外の………何か違う気配も感じるんだよね……………。』


そういったキャリッシュちゃんが耳を立てピクピクさせる。

その時……私の鼻に届いた匂いに気がつく私。


『ん!?これは………焚き火の匂いと………えっ!?くっさあああーーーーーーーーーい!!!』


鼻についたのは……何らかの生臭いゴミの様な匂い……。


『どうしたの!?』

『ううっ!!なんだろう………この生臭い匂い……………気持ち悪くて吐きそう。』

『フェルノしっかりして!!アンタがいないと何かあったら私だけじゃどうにもならないんだから!!』


そんな話をしながら進むと…………やがて狭い洞窟内が広がっていきホールのような場所にでる。

すると、その中心に倒れていたのはなんと『ラピ』ちゃんの様だった。

ぐったり倒れているけど、あの長い耳が兎の獣人であるラピちゃんだと認識するしかない。


『『『ラピ』ちゃん!!???』』


私達は叫び彼女に近づくと。

周囲から聞こえてきた小さな足音。

そしてワラワラと集まってきたのはなんと数十匹のゴブリン達だった。


そんな私達は、いつしか取り囲まれてしまったの。

お読みいただきありがとうございました。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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