主人公に対し、お隣さんが新年のお祝いの品だと言って、発泡スチロール箱を差し出すことから、この物語は始まる。
その中身はタラバガニだった。
主人公が拒否しても、なんとかして受け取らせようとしてくる。
なにが彼をそこまで必死にさせるのか?
なんと彼の妻が新年御祝いギフトS賞のタラバガニ一年分を当ててしまったようだ。
しかも、それは今日中に全て届くらしくて、それを載せたトラックが四台もくるらしい。
なんとありがた迷惑な話なんだろうか。
お隣さんはこのマンションの住人全員にカニを配るつもりらしいが、やがて町全体まで範囲を広げた騒動になってしまう。
とにかく、奇想天外の展開数々に笑ってしまいました。
大量のカニをどうするか議論する大人たちの会話も面白くて、最初から最後まで全く先の話を予想できなくて楽しかったです。
新年の最初に読む小説として相応しいかと。
おすすめです。
こ、これはつまり有名な「あの昔話」に繋がるものになったのだな……。
序盤からは想像もつかないぶっ飛んだ展開。そしてその後の思わぬオチ。だから「カニ」だったのか! と作者さんのユーモアセンスに頬が緩みっぱなしでした。
主人公はカニが食べられないアレルギー体質。それなのに、いきなりカニを貰ってくれと頼まれてしまう。
なんでもお隣さん、「カニ」が貰える当選に大当たりしてしまったらしい。
だが、なぜか大量のカニが「一日で一挙に」送られてくるという大惨事に。だから近所のみんなで食べて欲しいというのだが、さすがに処理しきれる量でもない。
そうして対策を練った結果……。
この発想のフリーダムっぷり、とにかく楽しい。正月のごちそうとしてしょっちゅう広告が出てくるタラバガニだけれど、時にはこんな暴力、そして怪異にもなるという。
作中後半で出てくるモチーフの数々を見て、「あの話か!」となるのも面白すぎる。
ユーモラスでひねりの利いた物語、オススメです!