BCG秘密結社ブラックバイト(株)
平伍頼直(へいご・よりなお)
第1話 とっても怪しいブラック求人
「ハイ、これが制服ね」
なんか悪の組織の下っ端戦闘員みたいなデザインの服を渡された。
「着替えたら入社式だから第一会議室集合ね」
クソッ!どうしてこうなった・・・
★★★
どうしてもカネが必要だった俺は短期間高収入のヤバい仕事に応募してしまった。
レトロ調の求人チラシを片手に、応募者の集合場所に向かう。
「ホワイト案件!簡単なお仕事です!アットホームな職場です!」
どうみてもダメなやつじゃんこれ・・・でも巨額の報酬に釣られてノコノコやってきた俺がここに。カネが要るんだよ!すぐに!
集合場所にはグラサンスーツの、エージェント風の明らかに怪しい男がいた。漫画かよ。もう絶対こいつだよね話聞かなくてもわかる。
「2分後に送迎バスが到着する!乗るんだ!」
★★★
バスの後部座席に座り待っていると、なんかカネに困ってそうな応募者たちが次々と乗り込んでくる。出発時間まで時間がありヒマなので、俺は周囲を観察する。
まずグラサンスーツのエージェント男、怪しい。
あとバスの運転手男、軍服調の制服で、こいつもグラサン着用、怪しい。
そして、グラサンスーツのエージェント女。愛想良く挨拶して、これからの予定を説明している。
「・・・それで、アプリ動作確認後に、スマホの電源を・・・」
定番のスマホ没収があると思ったのだが、持ってていいらしい。バス移動中の電源オフを指示されたが一時的で、業務中スマホ使用可、っていうか、業務でスマホ使うから専用のアプリをインストールしろと。ああ、そっち系ね。秘匿性の高いトクリュウ御用達の匿名SNSで悪事を指示するアレ。
「おいどーすんだよこれ!わかんねーよ!」
スマホ操作がわからないらしい昭和のヤンキー風のチンピラ男性が隣で騒いでいる。
「あーこれ、ここをほら、こう・・・」
うるさいので、とりあえず操作を教えてやる。
チンピラ氏は大変お喜び遊ばされた御様子で、えらく馴れ馴れしく俺に話しかけてくるようになった。うざい。
「えっえっ、これどういう・・・」
反対側の隣の席の貧相な女が困っていたので、教えに行く。チンピラヤンキー氏から離脱成功。
「すまん私にも教えてくれ」「こ、こっちも頼む」「お願い!」
ハゲ・デブ・ブスの中高年諸氏に教えて回る俺。もうこれスタッフだよね俺。
★★★
バスは郊外の丘陵地帯へ進む。
街道を離れ旧道へ。そして寂れた怪しいトンネルへと入っていく。
クッソ貧困のショボい老若男女を乗せて・・・
★★★
次回
第2話『ブラックバイト・コミュニティ・グループ(BCG)』
座して死を待て!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます