ダイヤモンド

風嶺乃明 (かざみねのあ)

第1話 始まりの死

 聖暦945年、太平洋戦争に敗戦したブリタニア帝国傘下の大日本帝国は、戦勝国連合の国際会議にてコメ連邦の太平洋準州となった。1035年、都市部はメガコーポが管理し、高度な肉体改造が一般化、大勢の移民が流入している。管理区域外はすべてが旧式の技術しか使えない田舎と化した。都市部はWi-Fiと6G通信が可能だか、田舎ではWi-Fiと4G通信が使用されている。研究施設から脱走したヒト型爬虫類のリザードマンが徘徊し、人間の食品を奪うだけでなく、人間自体も捕食している。都市部では大勢が機械の腕や脚だけではなく、脳にマイクロチップを挿入し、高性能義眼を装着している。スマートフォンやスマートグラスを使用せず、脳から直接インターネットに接続している。脳にマイクロチップを挿入していない者達は旧式のスマートグラス、スマートモノクル、スマートコンタクトレンズを使用している。手首に付けたリストバンド型のコントローラーで操作し、電波式無線給電を採用したバッテリーによって、電池切れ防止機能を持つデバイスだ。近年は、脳内のマイクロチップがハッキングされた事による機密データの盗難、殺人が横行していた。この事案によって新規のマイクロチップ挿入者数は大幅に減少した。


 旧横浜市と旧横須賀市を管理するメガコーポの治安総局重大犯罪課では不正アクセス罪、電子計算機損壊等業務妨害罪及び殺人の容疑でロシア国籍の男、ヴィクトル・ニコラエヴィチ・イワノフ容疑者を逮捕しようとしていた。監視任務用完全自動運転車両の左席に着席している一宮(いちみや)は黒髪でソフトモヒカンの20代男性、身長5フィート9インチ、白の手袋とワイシャツに紺のベストとスラックス、黒の革靴風スニーカーを着用している。スミス&ウェッソンのシューティンググラスを元に造られたスマートグラスを掛け、両耳にタクティカルイヤホンTEP-300、左腕にリストバンド型のコントローラー、右腕にカシオの腕時計を内巻に付け、右腰のホルスターにはウェポンライトーシュアファイアXC1を装着した状態で支給された9mm口径のセミオート拳銃ースプリングフィールドXD、左腰にフェデラル124グレインHST弾16発が装填された予備弾が収められた弾倉ポーチ2個、無線機本体、左肩にマイクロホンを装備している。右席に着席している男は相棒のウィリアムズだ。黒い肌にスキンヘッドの30代男性、右腕、左足がグレーの義肢になっており、その部分の布は切り落としている。元海兵隊の大男であり、身長は6フィート2インチ、南アフリカとパキスタンのダブルであり、アフガニスタンの戦地にて地雷を踏んでいる。右腰のホルスターにはウェポンライトーシュアファイアX300を装着した状態で支給された9mm口径のセミオート拳銃ーMK25を装備しており、無線機等の他装備は同じである。車両が容疑者の潜伏しているとされるビルに到着した。ウィリアムズはすぐに降車すると、ホルスターMK25拳銃を取り出してエスカレーターに向かう。


一宮「バックアップが来るまでまて!」


ウィリアムズは止まる事なく突き進む。一宮はマイクロホンのTPPボタンを左手で押しながら重大犯罪課のオフィスに状況を報告する。


一宮「438よりオスカーへ、容疑者の潜伏先に現着、バックアップ未到着だが1名先行中。」


オフィスの男「本部了解。」


一宮は量子コンピューターシグマを使用して建物内の状況を確認する。音声入力するとスマートグラスに表示される。


一宮「シグマ、イワノフ容疑者とウィリアムズの現在置を3D図面に重ねて表示、共用部照明を消灯、逃走したら経路上の防火シャッターと扉を封鎖して。」


シグマ「了解しました。」


 すぐにスマートグラスに表示が出る。一宮は車両を降車し、ホルスターからXD拳銃を取り出してウェポンライトを点灯させ、ウィリアムズが登ったエスカレーターとは別のエスカレーターを登って容疑者の潜伏している部屋に向かう。


 ウィリアムズが、可動しているエスカレーターを歩いて登っていると、共用部照明が消灯した。すぐにウェポンライトを点灯させて照らしながら登って行く。容疑者の潜伏しているとされる部屋の前に到着すると左足で玄関扉を蹴りを入れる。部屋の中へ玄関扉が倒れると容疑者を発見した。MK25拳銃を両手で構えて右眼で照準合わせて2発撃つする。イワノフ容疑者の髪型はブロッコリーパーマ、服装はオリーブドラブの半ズボンと、靴下のみを着用しており、顔がやつれている様に見え、薬物中毒者かもしれない特徴があった。容疑者はテーブル上に置いていた9mm口径のセミオート拳銃―M18を右手で握り、急いて裏口に向う。M18は度々暴発事故が発生していた為、安値で投げ売りされていた。この固体はまだ暴発していなかった。安全装置を親指で押し下げ、ウィリアムズに銃口を向けて片手で2発撃つ。廊下に出て非常階段に走って向う。ウィリアムズも容疑者の後を追って走り、4発撃つ。容疑者が再びウィリアムズへ銃口を向けると、4発分の銃声がして容疑者の胴体に弾頭が命中、容疑者は膝から崩れ落ちて廊下に倒れる。エスカレーターを上がった所から一宮がM11拳銃両手で構え、左眼で照準器を覗いて銃口を容疑者に向けていた。ウィリアムズは廊下に落ちているM18拳銃を右足で蹴飛ばして容疑者の身体から離し、左手の人差し指と中指を喉仏横のくぼみに当てて頸動脈を確認、死亡したことを確認した。

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