エピローグ
季節は春に移ろい、校庭の桜が満開になっていた。澪と優雅は並んで歩きながら、風に舞う花びらを静かに見つめている。
「澪、見て。桜がこんなにきれいに咲いたよ。」優雅の声は柔らかく、微笑みが自然にこぼれる。
「うん…本当にきれいだね。」澪も頬を紅潮させながら答える。手元の指輪に目を落とす。偶然で始まった銀の輪は、今や二人の愛と約束を象徴するものになっていた。
二人の手は自然と触れ合い、そしてそっと重なる。触れただけで、互いの心が通じ合う。指輪も、手も、視線も、すべてが二人だけの特別になっていた。
「ねえ、優雅。」澪は少し照れくさそうに言う。
「これからも、ずっと一緒に歩こうね。」
優雅は澪の手を軽く握り返し、深く頷く。
「もちろんだよ、澪。君と一緒なら、どんな未来でも怖くない。」
桜の花びらが二人の周りを舞い、まるで祝福するかのように光を反射してきらめく。互いを想い合う心は、どんな言葉よりも確かで、静かに、しかし力強く結ばれている。
「偶然から始まった小さな指輪が、僕たちをここまで連れてきてくれたんだね。」澪はそっと囁く。
「うん。」優雅も微笑み、澪の肩にそっと寄り添う。「これからもずっと、二人で歩んでいこう。」
春の陽光が二人を包み込み、桜の花びらが舞う中、澪と優雅は手をつなぐことなく、しかし確かな絆で互いの存在を感じながら歩き続ける。
偶然の指輪が結んだ物語は、二人の心の中で永遠に輝き続ける――静かで温かく、未来へと続く希望の光を抱えながら。
同じ指輪の秘密 藍川陽翔 @haruma888340
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