7章 初めての告白(後編)
放課後、教室で片付けをしていると、遠くからささやき声が聞こえた。
「ねえ、紗良ちゃんって、あの神谷颯に似てるって話、知ってる?」
胸がぎゅっと締め付けられる。声の主は知らないが、噂が広がっているのを感じ、手のひらが冷たく汗ばんだ。
秘密の危機
心臓が破裂しそうなほど早く打つ。
「違う……絶対に違う」
心の中で必死に否定する。
友達に告白したことでわずかに心が軽くなったはずなのに、学校全体で噂が拡散している気配が、恐怖を増幅させる。
廊下を歩く足取りも自然ではなく、背筋がピンと張り詰める。人混みに紛れながらも、視線を感じるたびに体が硬直した。
帰宅後の安堵と焦燥
家に着くと、制服を脱ぎ、撮影用の衣装に着替える。鏡の前で神谷颯の完璧な笑顔を作り、深呼吸をする。
「……これだけは、私のもの」
肩の力を抜き、わずかに安堵する。しかし、胸の奥にはまだ焦燥が残る。
「明日も……大丈夫かな」
鏡の中の笑顔に問いかけ、二つの世界を生きる少女の孤独と戦いは、今日も終わらないままだった。
後編では、告白の影響が学校内に広がり、紗良の秘密が再び危うくなる緊迫の瞬間を描き、章のクライマックスとして焦燥と孤独を強調しました。
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