辺境の村で暮らす、魔法使いの幼馴染、フィリアとクライブ。
氷の魔法で敵を討つフィリアと、花を咲かせる魔法を持つクライブ。
相反する魔法を持ちながらも、互いを認め合っていた二人。
けれど、復活した魔王によって村は破壊された。
あれから十年。生き残ったフィリアは、ひとり孤独に魔物を屠り続けていた――
冒頭の幸せな夢から一転、読み手は現実に引きずり出されます。
静かに語られるフィリアの孤独や後悔、そして諦念。
この瘴気漂うモノクロの世界は永久に続くのでしょうか。
彼女が、そして世界が待ち望んだ「祝福」とは何だったのか。
読み終えたあと、澄んだ風に吹かれているような幸福感に包まれる一作です。