第2章

僕は、草の生い茂った原っぱを駆け回っていた。後から兄弟たちが追いかけてくる。一番の仲良しは足の速い三番目の弟だ。しばらくみんなでじゃれ合っていると、目の前をひらひらと白いものが通っていった。僕は目を輝かせてそれを追いかけた。上へ下へばたばたと羽を動かして飛ぶそれは、僕にとって初めて出会った知らない生きものだった。


 必死になって追いかけているうちに、一人で知らない場所に来ていた。そこは、見たことのない草花がたくさん生えている草むらだった。どこまでもどこまでも緑が続いている。僕はそこに寝そべった。三つのハートの形の葉っぱからなるその草花は、僕を迎えてくれるかのように心地よい寝床となった。


 風が吹いた。僕はその場所が好きになった。

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