12月28日『恐ろしさ』

 私は紙のまえで思案する

 両手の指の一本一本を順々に反らせて

 ペンが転がって冷たくなっている

 私は紙のまえで思案を続ける

 

 昨日年をとった

 詩人になれない私が詩人の年に近づいた

 老いは遠くても死は近いのだ

 そうやってすべての言葉が涎のように垂れていく

 

 書いていないと恐ろしいのに

 書くことも恐ろしくなってしまった

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