第5話 年齢
「今、
「そのような通俗的な
そう続けてから、一層首を下ろした動きには、物悲しさに似た何かが感じられました。そしてすぐにまた顔を上げ、言葉を
「話が変わるように感じられるかも知れませんが、これもまた一つ目の質問に対する答え、としての話になるかと思います。ねえ、
私に投げかけられた質問に、混乱してしまったことは事実です。ここで
「え、ええ、見た目でしたら、若々しいですからまだ六十代、に見えて実は七十代か更に意外な歳ならば八十代に入った位。知り合って以来の関りを通してなら、やはり私と同じく七十前後かと思います、いえ、思いつつあり、正直な所、百を超えていると言われても、そうですか、と受け入れてしまうような気もします。失礼かもしれませんが、何かそのように、独特の落ち着きや、時に見せる、人を見通すような洞察、
私はぎこちなく、たどたどしい言い方でしか咄嗟には答える事ができず、言葉を紡ぐ事の難しさに喉が腫れるような思いさえ
「そうですか。正直なご意見を返して下さって有難う。そう言う風に答えて下さる友人というのは有難いものですね」
「私はね、明治時代の初めの方の生まれなのですよ、実のところは。これを人に話すのは久しぶりですね。ああ、戸籍上、市役所などに登録されている物ですと、
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