「紙切れ」

「書類選考」と言う名の

入社試験で

ふるいにかけられる


この薄っぺらな紙切れで

私の何を

知ろうと言うのか

幾重にも重ねられて

埋もれてしまう紙切れなら

私自身とは

一体何なのか


人に自慢できる程の

経歴も

功績も

持ち合わせてなど

いないけど

「履歴書」と言う紙切れ一枚に

自分の存在を託す程

薄っぺらな人間では

ないはずだ

紙切れ如きの

オマケじゃないんだ

私は


それでも

履歴書を書く

そう言う

世の中だ


【第36号掲載 「佳作」】

──────────────────────

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る