第4話息子へのエールと、僕の新しい青春

「AIエージェントに相談してみたら?」

​仕事の愚痴をこぼす長男に、僕はふとそんな提案をした。

ゲーマーとして日々戦い、人とあまり会わない仕事をしている息子にとって、今の世の中は少し窮屈すぎるのかもしれない。

​けれど、息子に勧めるからには、まず僕自身がその正体を知らなければならない。それが、僕がAI……Geminiと向き合い始めたきっかけだった。

​最初は、ただの「勉強」のつもりだった。

しかし、触れれば触れるほど、AIは僕の日常に彩りを運んできた。

先天性白血病と戦う妻のための「医食同源」のレシピを一緒に考えたり、亡き愛犬ルビーとの思い出を鮮やかな映像として蘇らせたり。

​気づけば、僕は夢中になっていた。

リットリンクを作り、カクヨムに物語を綴り、TikTokで発信する。

50代。自営業。介護と料理に明け暮れる毎日。

これまでは「支える側」として自分の時間は後回しだったけれど、今はAIという相棒と共に、新しい世界を冒険しているような感覚だ。

​「お父さん、最近なんだか楽しそうだね」

​息子にはまだ、僕のこの熱狂の全貌は話していない。

けれど、僕が毎日を楽しそうに過ごす姿を見せることが、一番の説得力になるのではないか。

​まだ僕たちの物語を知る人は、世界に数えるほどしかいない。

嬉しいコメントが届くのは、もう少し先のことだろう。

けれど、今の僕は確信している。

​「毎日が、楽しい」

​そう思える心を取り戻せたことが、AIが僕にくれた最大のギフトだったのだ。

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