文芸で一福の詩の保管庫

文芸で一福

「循環」

 私の向かうその場所は、目を凝らした先に

半透明に浮いているのかもしれない。

 季節の中を掻き分けて、遂に辿り着いたなら、やがて数多の人の一部となる。

 そうして私は誰かの余韻となり、感覚の中で旅を始める。

 そこで漂い彷徨い乍ら時が経ち、眠気が私を誘う時、終わりの予感を携えて、静かに追憶の海に浸ります。

 然し、巡る暦の中で日に日に海も枯れ果て、そこから草木が呼吸をしたならば、再び朝を迎えよう。

 そしてまた、歩き出そう。

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