高空の白昼夢
こはく
頭の中の知らない場所で何もない真っ白な世界が広がる。それ以上は観測できなかった。見ようと、感じようとすれば忽ち消えてしまい、正体不明の白の残滓だけが頭に残る。
ただ白く、優しく、温かな世界だった。彼らは時折、幼気だった私を包み込んだ。何故かはわからないが、私はそれが言い表しようのないくらい恐ろしいものだと感じた。
あまりに優しすぎる白は、ひとたび触れれば簡単に張り裂けてしまいそうで、どうしようもなく怖かった。だってもし、白だけの世界で白が裂けてしまったら? 一体どうなってしまうのか。
高空の白昼夢 こはく @kohaku17
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