人好きのする好青年。その正体が、国を揺るがす「卵」だったなんて……

相手の好みの年齢に見せる腕輪や、若返りの手鏡など、出てくる魔法具のアイデアが魅力的です。

フィンが市場で巧みに立ち回る姿は頼もしい限りですが、その「30歳(孵化後)」という年齢や、国王の「反逆せぬよう」という言葉で一気に物語の空気が変わる展開にゾクッとしました。

有能な魔女と、国が恐れるかもしれない弟子。

この二人の「ありふれた日常」が、実は危ういバランスの上に成り立っているのかと思うとドキドキします。