終話 私の名前

 まだ試合が続いているので、会場の中はすごい熱気だ。全てが終わり、大沢は青空の下で息を吸い込む。すると、誰かが肩を叩いた。


「負けちゃったね、小林くんに」


 大沢はその女の子を真剣に見つめた。


「ごめん……ごめんなさい」


 少し、上手に言えなかった。でも、彼女はまぶしい笑顔を見せてくれた。気持ちは届いたはずだ。だって、この女の子は大切な気持ちを、僕に伝えてくれたんだ。


「私は大沢くんが勝っても負けても、大沢くんが大好きです」

「お、お前! 本当にデリカシーのかけらも……あの手紙、読んだのかよ!」

「よ、読むワケないじゃない! 私は本当に、知也くんが勝っても負けても、知也くんが好きです」



私の名前は高田真理です! 今日から私は先生です!


                                         

                              おわり

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る