Lonely Shit
なかなか眠れない。梟くんのことを考えて、どうしても会いたくなってしまう。
金曜日、一緒に帰った時彼はなにか思い悩んでいた。冷静な彼が珍しく、はっきりと苛立ちを見せていて少し動揺した。私がなにかしちゃったかな、そう思って胸が潰れそうだった。いつもと違う彼の雰囲気と歩幅。どんどん縮まらなくなっていく距離。心做しか口数も少ない気がして、私はどうしたらいいんだろうと必死に考えていた。
電車に乗ったあと、彼はすこしずつ話してくれた。それから、私に甘えてくれた。
私はそれに応えるために、自分にできる精一杯をした。どうしても小さすぎる自分の手が、彼の冷えきった手を温めきれなくてもどかしかった。梟くんは私にあんなに沢山のものをくれたのに、私はなにも返せない。苦しんでいる彼の横に、ただいることしかできない。分かってあげたいし変わってあげたい。彼の一番欲しい言葉をあげたいのに、ぜんぜんわからない。
そう悔しく思いながら、私の肩に預けてくれた彼の頭を撫で続けた。いつか、私が彼の心の安心できる居場所になりたい。
そのためなら、なんだってする。
梟くんを駅で見送ったあと、ひとり電車で聞いたのはDECO*27さんのLonely Shit。なんとなく聞きたくなった曲だ。
「僕のせいで君が壊れてしまったんだ」ってフレーズが、ほんとうにそうならないように。この関係が、ただの縛り愛ゲームにもお知り合いフェーズにもならないように。大好きなきみの影が、私の闇に溶けたり、消えてなくなったりしないように。わたしも沢山頑張らないと。
どうしようも無いほど好きで、彼だけには幸せになってほしい。例えその隣に私がいなくたって、笑ってくれるならそれで私は嬉しいと思う。
彼のしあわせのお手伝いをさせてほしい。絶対しあわせにしてみせる。
なんて、眠れないからすこし考えていた。
VOCALOIDと自分 八瀬 @narone-su7
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